【仕事をやり遂げる力】一人で仕事をやり遂げるためのポイント

わたくしは土木設計に従事してから、

同僚・部下・上司・他社同業者の方に共通して言えることは

「各パーツは一人で出来ても、

最初から最後まで一人でやりきれる人が少ない」

ということです。

パーツごとであればある程度の経験を積めば大抵の方が出来るのですが、

その中で全てを一人で完遂することが出来る方は

全体の3割にも満たない感じがします。

そして一人でやりきれない人は、仕事の進め方にある共通点があります。

そのような方にわたくしがするアドバイスを紹介します。

また土木設計に限らず、

どんな職種であっても一つの仕事をやり遂げるには

同じことがいえると思いますので、

他業種の方向けにも併せてご紹介します。

・仕事をやり遂げるためのポイント

・最初に業務全体の流れを把握する

・手を動かす前に完成形を思い描く

・作業をパーツに細分化して一つずつこなす

・関連パーツを常に念頭におく

・問題点を全て抽出して解消してから手を動かす 

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目次

仕事の流れ

わたくしは、土木設計以外の仕事をした経験がありませんが、

どんな仕事でも1から10の流れはあると思います。

一人で仕事をやり遂げるためのポイントを解説する前に、

役所発注の一般的な詳細設計を例にしまして、

おける仕事の大まかな流れを説明します。

作業計画

請け負った業務の目的や業務実施に係る人員の社内体制やら、

業務を遂行するにあたっての体制を整えて、

それを業務計画書として取りまとめます。

基本条件整理

測量データを確認したり実際に現場に行って地形条件を確認したり、

設計にあたって必要な情報の収集や基本的な諸条件を整理します。

検討

地形条件や設計条件を基に、設計業務の目的を遂行するための

検討を行います。

道路設計

地形条件・現道状況・将来交通量などの設計条件から、

設計速度や車道幅を設定して道路線形などを決定します。

橋梁などの構造物設計

地形条件・地盤条件・載荷重条件などの設計条件から、

経済性・施工性などを考慮して現場に最適な構造物を選定し、

応力計算等により形状を決定します。

図面作成

検討結果を基に、実際に現場で工事が出来るよう必要な図面を作成します。

数量計算書

作成した平面図や横断図や構造図を基に、

工事の発注に必要な工種の数量を計上して計算書に

まとめます。

報告書作成

上記項目などを、報告書として取りまとめます。

一人でやりきれない人の特徴

各パーツは一人でも出来るのに、その中でも全てを

一人で完遂することが出来ない方は、

下記の共通点があります。

 ・最初に全体の流れを把握しない

・問題点を後廻しにして取り敢えず手を動かす

・パーツごとに完結させて各パーツの関連を理解していない

・完成形が見えていない

・手戻りが多い

 わたくしは、この仕事の進め方に問題があると判断します。

 

 業務を一人で完遂するための方法

最初に業務全体の流れを把握する

闇雲に始めると後戻しが多くなります

物事には順序があります。

まず出来るところから手を動かして仕事を進めると、

見して良いスタートダッシュを切れたかの様に思いますが、

順序を無視して闇雲に出来るところから始めますと、

後で問題が発生した時にその問題を解消するため、

今までに終わらせた作業が修正になることになり兼ねません。

また、問題が発生する度に個々の解消法をしていますと、

同じ問題点に対して箇所別に異なった解消法を考えてしまうことで、

整合性が取れなくなることにもなります。

手を動かす前に頭を動かす

まず手を動かさないと焦ってしまう気持ちも分かりますが、

何も考えずに作業を進捗したことにより後戻りが多くなる方が、

明らかにタイムロスです。

ここは焦る気持ちを抑えて、手を動かす前に頭を使って

その業務を完遂するためのシナリオを考えましょう。

そして、

まずは手を動かすより頭を使う方が、

結果として作業効率が良くなることを理解しましょう。

業務内容の把握に徹する

作業の取り掛かりには、

この業務はなぜやるのかといった業務の目的を

把握することに徹します。

業務自体の目的を把握していないと、

最終的の成果が目的からずれてしまう原因となります。

そして、業務の目的を達成するためには

どのような条件があるか、

どのような問題点があるか、

問題点を解消するためにはどうすれば良いか、

検討した箇所ごとの整合性は図れるか

といった、業務を遂行するために必要な作業を

洗いざらい抽出します。

手を動かす前に、

この業務で必要となる作業を把握することに注力します。

そうすることで、

この業務に必要な作業とそれに係る工程が思い描けるはずです。

手を動かす前に完成形を思い描く

業務の完成形は、手を動かす前に思い描いていないとなりません。

一つの業務に対して、手を動かして積み重ねた結果が

成果品と思っている方が多いですが、

それでは完成時に何が出来上がるかは、

その作業の経過によって変化してしまうという事です。

そして作業を進めることによって

思い描いている完成形が変化する度に、

立ち止まって終了したはずの作業までも変更する事にも

なり兼ねません。

であれば、手を動かす前の段階でその業務を完遂した時の

完成形を思い描いていれば、

あとは完成に向けて作業を進めていけば良いだけになります。

業務の内容を把握しある程度問題点を

抽出した段階までになれば、

おぼろげながら完成形は思い描けるはずです。

ここで完成形が思い描けない様では、

まだ内容を把握し業務の目的を完遂するために必要な

作業が不足しています。

完成形を思い描けるまで、

業務の目的を把握して自分は何をすれば目的を達成できるのか、

まずは手を動かす前に考える時間を確保しましょう。

  

作業をパーツに細分化して一つずつこなす

すべてをひとくくりで考えると焦ってしまいます

まず手を動かさないと不安になる方の特徴は、

一つの業務をひとくくりと考えてしまうことで、

やることがたくさんあると勘違いして

気が焦ってしまう傾向にあります。

土木設計でいうところの、

検討と図面作成を一緒の作業と考えて検討と図面作成を

同時に作業してしまうということです。

業務をおおきなひとくくりとして捉えると、

「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」

気が焦ってしまう気持ちも分かります。

しかしながら、そこはぐっとこらえましょう。

作業を細分化してモチベーションアップ

しかしながら、業務を細分化し順序立てて計画性をもって

ひとつひとつクリアしていく作業方法であれば、

業務に必要な作業量は変わりませんが

個々のパーツでやることは多くはありません。

そして、作業をひとくくりで考えると業務が完成するまで

達成感は感じられませんが、

作業を細分化してひとつひとつクリアしていくと、

各パーツを終了すればその都度達成感を味わうことが出来ます。

この達成感は実に重要で、

達成感が多い方がひと仕事終えた充実感に

よりモチベーションを上げる効果があります。

関連パーツを常に念頭におく

各パーツでの作業は別作業ではありますが、業務としては一つです。

そして、各パーツは別のパーツと関連性があります。

例えば、報告書をまとめる段階で発注者から

条件変更を突き付けられたとします。

その時は、どのパーツを修正しなければならないのかを

把握していないと、

中途半端に修正することとなるか全てを

1からやり直すことになってしまいます。

条件変更時に、その変更によってどのパーツのどこを修正するのか、

そこを修正したことにより波及するパーツは無いかを

瞬時に対応できるくらい把握する必要があります。

ですので、

変更に対して瞬時に対応が出来る様、

関連パーツは常に念頭に入れておきましょう。

作業は報告書作成を意識する

各パーツでの作業は、最後に報告書としてとりまとめます。

ここを意識していないで、

パーツごとにやり切る事しか考えていない方が多いと思います。

各パーツは、最後に報告書として一つにまとめるという事を意識して、

最初から報告書を作成するつもりで作業を進捗することを心掛けましょう。

例えばわたくしは、報告書の章立ては業務開始時に行います。

ここでいうところの「業務全体の流れを把握する」です。

業務の流れを把握すれば、自ずと報告書の章立ては想像できます。

そして各パーツの作業時で、すでにページを振ってしまいます。

例えそれが打合せ資料であってもです。

わざわざ打合せの都度に資料を作成するのでは無く

報告書を意識して打合せ資料を作成すれば、

同じ内容の書類を2種類作成する手間が省けます。

 問題点を全て抽出して解消してから手を動かす

問題点を全て抽出して検討する

その業務における問題点は、前もってすべての問題点を抽出し、

全ての検討は一貫したルールの下で行いましょう。

何も考えずに問題が発生したその都度検討すると、

例えば同じ様な問題に対して異なった対策をしてしまい、

同じ業務内で複数の考え方をしてしまい辻褄が合わなくなります。

また、同じ様な検討を何回もするのであれば、

まとめて検討した方が、検討項目のコピペも可能であり

作業効率が良いです。

全ての問題点を解消してから手を動かす

そして全ての問題点が解消すれば、

あとは完成に向けて手を動かすだけです。

問題点は全てクリアしていますので、

途中で手が止まるようなことはありません。

手を動かす作業に集中出来る環境で、

あとはひたすら完成を目指しましょう。

 

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わたくしの作業分担

例えば業務の工期が3か月とします。

その場合は、最初に業務全体の流れを把握する時間を2週間、

全ての問題点を解消するための検討に1か月半かけます。

すると、手を動かす前に2か月費やします。

しかしながら、この時点で報告書を意識して

各パーツを終わらせていますので、

残りは図面作成・数量計算書だけです。

この作業に2週間充てて、

1週間で報告書にまとめて提出する様な流れです。

いつもこんな感じで、

工期の1週間前には納品を済ませてしまします。

最初から計画的に順序立てて坦々と作業を遂行すれば、

時間的には充分余裕があるのです。

ですので、焦って闇雲に作業をする必要はないのです。

 

まとめ

わたくしは、土木設計を生業としておりますので、

土木設計における仕事の進め方を紹介しましたが、

業務を完遂する順序はどの業種でも同じだと思います。

少なくとも、下記のポイントは最低限意識していれば、

仕事を最初から最後まで一人でやりきれる力が付くでしょう。

・最初に業務全体の流れを把握する

・手を動かす前に完成形を思い描く

・作業をパーツに細分化して一つずつこなす

・関連パーツを常に念頭におく

・問題点を全て抽出して解消してから手を動かす 

 

なお、報告書のまとめ方は別の記事で解説しております。

報告書のまとめ方が今一つ分からないといった方は、

そちらを参考としてください。

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